注意事項と3次元データの共有について

〇注意事項

3次元データのサイズによっては、高額な通信費用が発生します。Wi-Fi接続状態のスマートフォンまたは定額回線でのPCブラウザでの閲覧を推奨します。

〇横穴式石室/横穴墓の3次元データを使用してみたい方へ

古墳や横穴式石室/横穴墓の3次元計測を行った記事は見つかるものの、取得データ自体に殆どアクセスできない3次元データ。レーザーやSfM/MVSと比べ粗いデータではありますが、使用してみたいという方がいらっしゃいましたらご連絡ください。ただし、管理者/自治体との契約により、利活用が制限されている場合があります。

〇横穴式石室/横穴墓の3次元データを引き継ぎたい方へ

個人の3次元データではありますが、複数の要因で立入ができなくなった横穴式石室/横穴墓が多くあります。今後、個人でのデータ管理が行えなくなる/デジタル遺品化することを考慮し、データ相続先の研究者さん団体さんを緩く募集します。

記事への秘匿コメント、Sketchfabアカウントへのメッセージ、ストリートビューの公開アカウントなどお好きな手順でご連絡ください。





2018年1月24日水曜日

日本の古墳および出土品以外でsketchfabに”kofun”を使う3Dモデル。見つかる。

毎度毎度のエゴサーチ。Sketchfabで”Kofun”検索。
今回は、3Dモデル名自体ではなく、タグに”kofun”と入っている3Dモデルを発見

どうやら、Ohio Valley Archeology、Inc.という調査会社とブラッドフォード大学の博士課程?のCorkumさんがドローンとPhotoscanを使用して作成されたもののよう。3D化だけでなく、その他調査(地中レーダーと電気探査?)の一部みたいです。

建物や車との比較から、一目で大型円墳(日本国内基準)と分かる大きさ。周辺状況も含めての視覚化では、ドローン+SfMはやはり分かり易い!

紀元前2~3世紀に、日本国内の最大級円墳と同じような墳墓が、アメリカにあるとは初めて知りました。社会形成のなかで土盛墳墓の大型化は、発生する時期は違っても意外と世界共通なのかもしれませんね。



イギリスの考古研究者が
アメリカの墳墓を
日本語の”kofun”のタグをつけて
公開している3Dモデル。

しばらくすると地球の裏側から、
”ちょっとあのデータ採ってきて”なんてことも起こるんでしょうか。

2018年1月18日木曜日

岐阜県_土岐市_段尻巻古墳(Ver1.0)

 3Dモデルを閲覧できない場合はSketchfabの使い方_3Dモデル閲覧_その1を参照して確認してください。



※乙塚古墳の後に見学してしまったせいで、小さく見えてしまう段尻巻古墳。画像では小さく見えますが、それでも小柄な方なら立ったまま入れるほどの高さがあります。前後室ではなく、羨道とされている場所は鉄の棒で天井石を支えている状態。土岐市のホームページでも記事によっては”ただし、石室内は危険ですので立ち入らないでください。”とされています。どうしても中を見たい方は、市に問い合わせましょう。

Photoscanでの石室ですが、開口部も大きいことも有り写真すべてが1回で繋がりました。ただ、奥壁を撮影しすぎてしまったせいか、平滑な奥壁に泡のような形状が出来ています。作成の手間がかかりますが、SfMでよりよい3Dを造るためには画像を間引くということも必要になるようです

2018年1月14日日曜日

愛知県_豊田市_馬場瀬8号墳(Ver1.0L)

 3Dモデルを閲覧できない場合はSketchfabの使い方_3Dモデル閲覧_その1を参照して確認してください。



※愛知県豊田市に残る馬場瀬古墳群8号墳。石室が残っている古墳は、現状これだけで他は低いマウントに石材が残る程度になっています。現地で見学すると、玄室全長全福の比がそれ程無いように感じていましたが、思っていたよりも細長く堂張りも3Dデータを見る限り強いふうには見えません。現地の印象と全天球の印象、3Dでオルソなどを見た印象などずいぶん異なるものです。

この古墳の全天球画像が、一時Google検索の豊田市TOPページを飾ってしまったが故に、登録している全天球のなかでは最高の50万アクセスオーバー・・・。googleMapから画像を示す輝点が消えるなど、どなたかが抵抗(削除申請?)したようですが、通常の状態に戻ったようです。

2018年1月10日水曜日

美馬市三島古墳群1号墳西石室にZenfoneARを突っ込んでみると 

段の穴塚型横穴式石室を周る際に参照した

穴吹町における後期古墳の研究


その中で、崩落によって計測されていない三島古墳群1号墳の1号石室(西側の石室)。他の方の写真では、僅かに天井付近の開口部があるということなので、今回見学した際にそこから残存空間を計ってみました。

上:三島1号墳1号石室側面(西側)
下:三島1号墳2号石室側面(東側)
上:三島1号墳1号石室奥壁(西側)
下:三島1号墳2号石室奥壁(東側)
石室石材の最も高い位置を合わせています。
仮に1号石室の開口部が二番目に高い位置の石材で2号石室と同じ数の段差がある場合、2号石室より僅かに小さい石室と想像できます。(玄室長/幅で10~15cm)
仮定の条件が多いものの、残存空間から推定できることもいろいろありそうです。

なお、前述の資料にも点線で1号石室の平面サイズが記載されています。残存空間や地形など現地のいろいろな知見から推定されたものだと思いますが、スキャン結果(からの推定)と同じ位で、2号石室より小さく書かれています。

それにしても、段の塚穴型横穴式石室は構造が残り方にも影響しているのか、石室基部だけが残るという例が尾山古墳だけ。他は、ほとんどの場合、玄室長/幅/高さが測れるくらい石室が概ね残っています。

平地の少ない地域でもあるので、多少でも壊れたものはすぐに転用されたのかもしれませんが。。。

2018年1月7日日曜日

茨城県_常陸太田市_善光寺横穴群(Ver1.0)

 3Dモデルを閲覧できない場合はSketchfabの使い方_3Dモデル閲覧_その1を参照して確認してください。



※市道コンクリートの擁壁に数基の開口部が覗く善光寺横穴群。壁面の加工が綺麗ということ。柵あり石室のスキャン練習になればと思い立ち寄ってみましたが・・・予想外の大きさに驚きました。奥壁から柵までの距離は5m!。腕を伸ばしたり同じ箇所をスキャンするなどして、奥壁を何とか検出しました。残念ながら直射日光が強く、開口部付近のデータが失敗しています。

この後の幡バッケもですが、”立って”、”歩きまわれる”横穴墓が多いです。
近くの香仙寺には、直牒洞という仏様が彫られた洞窟がありますが、公開されている写真を見る限り同様の大型横穴墓に見えます。

2018年1月2日火曜日

群馬県_高崎市_八幡遺跡20号墳(Ver1.0)

 3Dモデルを閲覧できない場合はSketchfabの使い方_3Dモデル閲覧_その1を参照して確認してください。



※観音塚考古資料館の庭先に移築復元されている八幡遺跡20号墳。少し高くなった駐車場から見下ろす石室全長は3.8m。控え積みもしっかりされており、サイズの割にはしっかり造られている印象です。観音塚古墳の”地域最大”とサイズは違えどなんとなく系譜を感じます。

雨の中、ZenfoneARでスキャンした石室・・・たぶん第3号。StructureSensor同様、外光に弱いと踏んでいたので、雨の中傘をさしてのスキャン。ここで墳丘スキャンの可能性に気がつき、伊勢塚古墳の半身点群データに繋がります。