注意事項と3次元データの共有について

〇注意事項

3次元データのサイズによっては、高額な通信費用が発生します。Wi-Fi接続状態のスマートフォンまたは定額回線でのPCブラウザでの閲覧を推奨します。

〇横穴式石室/横穴墓の3次元データを使用してみたい方へ

古墳や横穴式石室/横穴墓の3次元計測を行った記事は見つかるものの、取得データ自体に殆どアクセスできない3次元データ。レーザーやSfM/MVSと比べ粗いデータではありますが、使用してみたいという方がいらっしゃいましたらご連絡ください。ただし、管理者/自治体との契約により、利活用が制限されている場合があります。

〇横穴式石室/横穴墓の3次元データを引き継ぎたい方へ

個人の3次元データではありますが、複数の要因で立入ができなくなった横穴式石室/横穴墓が多くあります。今後、個人でのデータ管理が行えなくなる/デジタル遺品化することを考慮し、データ相続先の研究者さん団体さんを緩く募集します。

記事への秘匿コメント、Sketchfabアカウントへのメッセージ、ストリートビューの公開アカウントなどお好きな手順でご連絡ください。





2016年1月30日土曜日

岡山県_矢掛町_小迫大塚古墳(Ver1.0L)


 3Dモデルを閲覧できない場合はSketchfabの使い方_3Dモデル閲覧_その1を参照して確認してください。







※玄室羨道の幅高さがほとんど変わらない大坊古墳にも似た石室。墳丘や周辺は岡山大学が3次元測量したとこのことですが、ドローンも飛ばしている模様。申請すればOKなのかなぁ。

側壁に釘が刺さっているのが気になります。(水糸もだけど)















大坊古墳(左)、小迫大塚古墳(右) 玄室を並べてみました。
現状の全長はそれほど変わりなく、構成石材のサイズや石材間の隙間、玄門位置などに差が見られることがわかります。

2016年1月28日木曜日

横穴墓群を3次元モデルで表現

豊前を見学エリアにするにあたり、思い立った横穴墓群の3Dモデル化。
(単にPix4Dを崖面に使えるかなぁということです。)
横穴墓単体での3次元化は自身も含め幾つかの事例がありますが、群となるとなかなか例がありませんでした。そこで横穴墓発祥の地でもあり、知る限り露出している横穴墓群の多そうな福岡県東部、大分県であたりをつけて3D化させてもらえる横穴墓群を調整してみました。

幸い穴ヶ葉山古墳群を調整していた上毛町様に百留横穴墓群撮影の了承を頂き、さらには場所まで付き添って頂きました。

百留横穴墓群で試したのは、
1、横穴墓群を3Dモデルで表現(崖面を撮影してPix4Dで処理)
2、コフ撮りスティック With ThetaS(入室が難しい石室/横穴墓内部の全天球写真)
(一部横穴墓の3Dスキャンや開口部前の全天球写真も実施)

今回公開するのは、1の横穴墓群3Dモデル化。
Googole先生で検索する限り、日本初の横穴墓3Dモデル・・・かも。




百留横穴墓群 東側群の北から始まり、群の中盤までが3Dモデル化されています。














北側のやや大型の横穴墓。コンクリートで補修。右側の横穴墓は、年始を迎えるお供えがされています。














中央が1号横穴墓。動画では円紋などの装飾は明瞭ではありませんが、原型の3Dモデルでは剥離痕まで再現されています。動画になる際、PCのスペックが足りないことが原因でしょうか。














南に下がるとだんだんと小さくなってきます。


3Dモデル用の撮影にかけた時間は30分ほど。
人の頭、胸、腰辺りの3段で写真を撮影。約250枚の画像を処理しただけです。
惜しいのは、崖面が地面と接地していない点。もう一段、崖面と地面の重複部分を撮影すれば全体像がわかりやすくなると思います。

ドローンや長い一脚を使う必要が出てきますが、もう少し多段の観音山横穴墓群(宇佐市)や滝尾百穴横穴墓群(大分市)も作れれば面白いことになるかもしれません。破壊前提で調査されている横穴墓群はこの写真を使った3Dモデル作成には合っている気がします。


百留横穴墓 動画には含まれていない地中から見上げた図。
画像中心が円紋のある一号墓。右が北。ある程度玄室床面がわかる。

当然、3Dモデルなので下から見上げて玄室の切りあいや真横からみて最上段横穴墓などが一目瞭然。


玄室内部を奥壁に向けに3枚玄門向けに3枚くらい追加で撮影できると、完璧な横穴墓群3Dモデルが出来上がるのかも。

2016年1月24日日曜日

古墳で埋めつくされる市町村TOP画像

年末年始に見学した古墳の全天球写真・・・特に高画質なもののGoogleMAPへの登録がほぼ終了。

玄室の3Dとは別に先行公開。矢掛町小迫大塚古墳玄室。



よ~く見てみると奥壁右側に測量に使用する水糸?っぽいものが残っていたり、側壁に釘が刺さっていたりするのが見えます。

GoogleMapへは、この画像を1/4に縮小した画像やThetaSで撮影箇所を増やして撮影したものを登録しています。



以前から、少し気にはなっていたのですがGoogleMAPの市町村の紹介画像がこれら古墳全天球像になってしまうことがあります。(拡大地図を表示をクリック)



高崎市は保渡田古墳群の八幡塚古墳がTOPページになったりします。
関連画像にも、多胡薬師塚古墳(入口から玄室まで3枚も)や保渡田古墳群二子山古墳などが多数。

詳しいTOPページや関連画像への出現条件はわかりませんが、登録数の少ない全天球写真(360度写真)は通常の写真に比べてアクセス数が少なくてもここに載ってしまうような気がします。

優美な古墳玄室または横穴墓がある自治体さん、お気をつけ下さい。

2016年1月19日火曜日

大分県_宇佐市_四日市横穴群一鬼手支群62号墓(Ver1.0L)


 3Dモデルを閲覧できない場合はSketchfabの使い方_3Dモデル閲覧_その1を参照して確認してください。




※高所や墓所の中にあったりでなかなか全天球撮影は行いづらい四日市横穴群。柵外から見学してくださいとの市の回答でしたので、柵外から3次元測量しました。多数の同心円紋に飾られている羨門にくらべ、内部の規模や構造はシンプルです。右端の円紋中心には、小さい蜂の巣があるような・・・

2016年1月17日日曜日

群馬県_前橋市_堀越古墳(Ver1.0L)


 3Dモデルを閲覧できない場合はSketchfabの使い方_3Dモデル閲覧_その1を参照して確認してください。
群馬県_前橋市_堀越古墳 - Spherical Image - RICOH THETA


※住宅街の中にある石室持ちの古墳。見学できる群馬終末期の石室はどれもサイズが似通っている印象があります。

2016年1月13日水曜日

静岡県_浜松市_見徳古墳(Ver1.0L)


 3Dモデルを閲覧できない場合はSketchfabの使い方_3Dモデル閲覧_その1を参照して確認してください。


※同じ複室構造でも直前に見学していたもの(九州北部)とは印象がずいぶん違います。中心線は少し曲がっていますが、鏡石は入口からしっかりと見えますね。この点は写真より分かり易いかも。

2016年1月10日日曜日

新田原古墳群_石船支群改葬地(ストリートビューのみ)





飛行場を作るにあたり、破壊された新田原古墳群_石船支群の古墳。
近くの運動施設端に改葬地があります。古い県の字を使った古墳標柱が立っていることから、戦前は古墳として扱われていたと思われます。現地の説明板によると、石棺も埋められているとか。

昭和33年ごろに発刊された宮崎大観という書物に石船塚古墳の石棺ではないかという写真が二枚ほどありました。写真原本は京都大学にあると説明板には記載されています。



※宮崎大観 新田村の項および県内の遺物写真より引用


おそらくですが現大久保塚が大公方塚と記載されていたり、戦前の状況がわかるなかなか面白い資料です。

2016年1月9日土曜日

年開けはCES(コンシューマー・エレクトロニクス・ショー)

年が明けるとすぐに始まるCES(コンシューマー・エレクトロニクス・ショー)。
最近は大手の家電が少なくなってよりスタートアップ(ベンチャー系キワモノ?)寄りになっているよう。

早速、今使っている全天球カメラ(Theta)や3Dスキャナ(StructureSensor)と類似の製品が報道されています。


Google TangoProject
現実世界を取り込む「Project Tango」、初の一般向けデバイスが今夏発売(マイナビ)


Googleの3D空間技術Project Tangoのデベロッパキットを試してみた(techcrunch)

techcrunchの記事に動画がついています。この50秒くらいには、部屋をキャプチャしている場面が。StructureSensorのipad単体と同じことが出来そう。

intelのデモンストレーションでもrealsenseが使われていましたが、なんだか新しい使い方がそれほど見つかっていない模様。機器は出るけど、何に使うかのアイデアがあれば少しは盛り上がるかもしれません。


もう一つは、360度カメラ。
一般的に日本国内で買える360度カメラそれに類するものとしては、Richo社のThetaとKodak社のSP360がありました。

印象としては写真側のThetaと動画側のSP360という印象でしたが、Nikonから発売されそうなKeyMisson360は動画側の製品になりそう。いわゆるアクションカメラの全天球強化です。もちろん静止画の設定や解像度がTheta並みにあれば古墳撮影における有力な対抗馬になります。




※他の360度カメラと比べると連結部が微妙(360度動画音が出ます)


深度センサー付のスマホにしても、360度カメラにしてもVR(仮想現実)とは相性がいいはずなので、VRを下地に広まっていくことを期待したいです。